まだまだ厳しい暑さの続く2008年9月初旬、成武舘の子供たちは福岡の名門道場「如水館」を訪問し、二日間一緒に汗を流しました。

(写真:如水館のホームページより引用させていただきました)
福岡如水館
そもそも如水館とは、館長の池田健二先生と中野先生が共に範士八段有馬光男先生と懇意であるというご縁で、20年前に成武舘が創立される以前からのお付き合いがあり、これまでも機会あるごとに合同稽古をお願いしてきました。
そして今年も、厳しかった夏の特練の締めくくりとして、如水館の胸をお借りすることになったのです。
如水館は福岡市郊外の住宅街の一角にあります。一見何か倉庫の様ですが、中に入ると、使いこまれた床、ずらりと並んだロッカー、そして四方の壁一面に掲げられた賞状・優勝旗・トロフィー…その中には昭和初期のものもあり、長い歴史と伝統に育まれた如水館の風格を感じずにはいられませんでした。
そんな凛とした空気の中で合同稽古は始まりました。
最初に池田先生のご挨拶があり、「成武舘と如水館は兄弟道場である」とのお言葉をいただき、子供たちも私たち父兄も身の引き締まる思いでした。
まず、基本のメン打ち・コテ打ちや応じ技など、池田先生の指示で次々と進められます。そのテンポの良さ、気合の入ったかけ声、一本でも多く打ちたいという気迫に、最初圧倒されていた成武舘の子供たちも、次第に稽古のリズムをつかみ、如水館の子に負けじと激しい打ち込みを繰り返します。順番を待っている子供達も決して気を抜かず、いつでも打ちかかれる様に準備していて、まごまごしていると「早く行け!」と言わんばかりに後ろの子に背中を突かれます。このような終始張り詰めた雰囲気のまま、午前の練習を終えました。
昼休み…如水館の昼食と言えば、伝統の味・鶏めしに豚汁です。ご父兄の皆さんが朝早くから炊き出しをして用意してくださいました。子供達も同じテーブルを囲んで、汗をかきながら豚汁と鶏めしのおにぎりをほおばっていました。
午後は試合稽古。市川副館長がホワイトボードに対戦表を書き出し、効率よく試合が進むように段取りされていました。試合は成武舘に如水館が次々に挑む形で行われました。そこで驚かされるのは如水館の層の厚さ。これが“常勝如水館”を支えてきた大きな力なのだと実感しました。
そして最後にかかり稽古・地稽古。市川先生は成武舘の子供たち全員に稽古をつけて下さいました。こうして充実した1日目の稽古を終えました。
夜は市川先生が私たち父兄と子供達を招いて懇親会を企画して下さいました。
楽しい談笑の中、やはり子供に強くなって欲しいと願う親同士、「どうしたらもっと打ちが強くなる?」「どうしたらもっと勝負強い子に育てられる?」などと、剣道談議にも花が咲いて、とても有意義な一時を過ごさせていただきました。2次会のカラオケでは、池田・市川両先生の道場でのお姿からは想像もできない、意外にもソフトな一面を垣間見ることができました!白熱した紅白歌合戦は我が成武舘に軍配が上がりましたが、これは審査委員長の池田先生の恩情ということで…(笑)
稽古二日目。少々二日酔い気味の父兄をよそに、子供達は今日も元気に稽古に励みます。如水館の雰囲気にもだいぶ慣れてきたようで、スムーズに練習をこなしていきます。今日は館長のご子息である池田康二先生も来られ、子供達と一緒に汗を流しておられました。
こうして2日間の合同稽古を無事終えることができました。
成武舘の子供達はこの夏本当によく頑張りました。しかし全国の強豪と言われる道場は、もっと頑張っています。だから強いのです。決して名門道場だとあぐらをかいていることはないのです。それを肌で感じるために、今回の如水館訪問は絶好の機会だったのではないかと思います。
池田先生、市川先生、そして如水館の父兄の皆様には、本当にお世話になりまして、改めて心から感謝申し上げます。有難うございました。
こういった交流を今後も続けていくことで、子供達がより一層意欲的に稽古に励むようになると素晴らしいと思います。
がんばれ成武舘!
そして、がんばれ如水館!
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